Kindle本のテーマが決まると、次に悩むのがタイトルです。
「せっかくなら売れそうなタイトルにしたい」
そう思ってAmazonを開き、売れている本を調べ始める。検索されそうな言葉も探して、何案も作ってみる。
ところが、まだ原稿を書いていない段階では、本の特徴が全部見えているわけではありません。
そこで、わたしはタイトルを2回に分けて考えています。
執筆前に決めるのは仮タイトル。
正式なタイトルは、原稿を書き終えてから決めます。
仮タイトルの役目は、本を売ることではなく「何を書く本なのか」を見失わないためです。
この記事では、Kindle本を書き始める前に使う仮タイトルの作り方と、原稿完成後に正式タイトルへ仕上げる考え方を紹介します。
Kindle本のタイトルは、まず内容が伝わることを優先する
タイトルを考え始めると、自分らしい言葉や印象に残る表現を入れたくなります。
たとえば、
人生を変える新しい一歩
著者には思い入れのある言葉かもしれません。
しかし、このタイトルだけでは何について書かれた本なのか判断できません。転職の本かもしれないし、副業かもしれない。定年後の生き方について書いている可能性もあります。
Kindle本では、読者がタイトルを見たときに本のテーマを想像できることを優先します。
たとえば、
50代から始めるKindle出版
なら、対象となる読者と本のテーマが見えてきます。
よく見かけるタイプのタイトルですが、執筆前の仮タイトルならこのくらいわかりやすいほうがいいです。
抽象的なタイトルを具体化する
仮タイトルが伝わるか迷ったら、
「このタイトルだけを見て、何について書かれた本かわかるか」を確認します。
具体例で見てみます。
| 伝わりにくい例 | わかりにくい理由 | 仮タイトルの修正例 |
|---|---|---|
| 幸せになる方法 | 誰向けで何を扱う本かわからない | 50代から始めるひとり暮らしの家計管理 |
| 新しい未来への扉 | 本のテーマが見えない | 未経験から始める在宅ライター入門 |
| 私らしく生きる | 内容の範囲が広すぎる | 50代会社員が副業を始める前に考えること |
| 夢をかなえる一冊 | 何を解決する本なのかわからない | 初めてのKindle出版 |
抽象的な言葉を使ってはいけないわけではありません。
ですが、仮タイトルの段階では、言葉の美しさよりも「何について書く本なのか」を確認できるほうが役に立ちます。
タイトルに何日も悩む前に原稿を書く
テーマは決まっているのに、タイトルだけで何日も止まってしまうことがあります。
Amazonを調べる。候補を作る。言葉を入れ替える。それでも決まらない。
原因のひとつは、まだ本の中身が完成していないことです。
たとえば、
50代から始める副業
という仮タイトルで原稿を書き始めたとします。
ところが書き進めるうちに、会社員時代の経験から副業にできる仕事を見つけた過程が、本の中心になってきた。
書き終わってみると「50代の副業」という広いテーマより、
会社員経験から副業の種を見つける
という内容のほうが、この本の特徴を表しているかもしれません。
原稿を書く前には見えていなかった特徴が、完成後に見えてくることがあります。
なので、執筆前からタイトルを急いで完成させることはありません。
仮タイトルは原稿の脱線を防ぐ
仮タイトルには、もうひとつ役目があります。
原稿を書いていると、知っていることを追加して書きたくなります。
たとえば、
初めてのKindle出版
という本を書いている途中で、Amazon広告について詳しく説明したくなったとします。
Amazon広告はKindle出版に関係する話なので、完全な脱線ではありません。
ただ、この本の読者は初めてKindle出版する人です。まず一冊を完成させたい読者に、広告運用を何ページも説明する必要があるのでしょうか?
そこで、迷ったときに仮タイトルを思い出してください。
初めてのKindle出版
このタイトルの本を買った人に、今書こうとしているAmazon広告の内容は必要なのか。そう考えると、Amazon広告は別の記事や次の本へ回す判断ができます。
知っていることを全部入れると、テーマが広がりすぎます。仮タイトルは原稿の範囲を決める基準にもなります。
仮タイトルが作れないときは企画を確認する
もし、自分でも何を書く本なのか説明できないときは、タイトル案を増やすより、ここまで決めた企画を確認します。
確認するのは、
- 誰に読んでもらう本か
- 何について伝える本か
- 読後に何がわかるのか
- どこまで扱う本なのか
たとえば、
50代で初めてKindle出版する人に、自分で一冊出版する方法を伝えたい
と決まっていれば、
50代から始めるKindle出版
という仮タイトルがつけられます。
逆に、50代から始めるKindle出版の説明そのものができないなら、タイトル以前に企画の範囲が広い可能性があります。
仮タイトルはこの順番で作る
仮タイトル作りでは、最初に、本のテーマをそのまま短く書きます。
たとえば、
WordでKindle本の原稿を作る
というテーマなら、
Wordで作るKindle原稿
まで短くします。
次に、対象読者を入れたほうが内容が伝わる場合は加えます。
初心者のためのWordで作るKindle原稿
仮タイトルでは、何を書く本なのか自分で判断できれば使えます。対象読者や方法などをどこまでタイトルに入れるかは、原稿完成後に改めて調整します。
正式タイトルは原稿完成後に決める
原稿を書き終えたら、仮タイトルをそのまま使って、正式なタイトルにするかどうかを見直します。
この段階では、
「原稿の中心とタイトルが一致しているか」
「書く前には気づかなかった特徴がないか」
を確認します。
そのうえでAmazonにある同じテーマの本も調べます。
読者が本を探すときに使う言葉や、表紙にしたときの文字量も考えて正式タイトルへ仕上げます。
正式タイトルと仮タイトルは、作るポイントが変わります。
執筆前
原稿を書く方向を決めるためのタイトル
原稿完成後
本の内容を読者へ伝え、Amazonで見つけてもらうことも考えたタイトル
この2つを分けると、タイトルが決まらないまま原稿執筆に進めない問題をクリアできます。
Kindle本のタイトルでよくある失敗
抽象的な言葉だけで作る
自分らしく生きる
著者の思いは伝わりますが、本の内容までは見えません。
仮タイトルでは、
50代から自分に合う働き方を見つける
のように、扱うテーマを具体化します。
最初から売れるタイトルを完成させようとする
原稿を書く前に検索キーワード、競合本、表紙での見え方まで全部決めようとすると、タイトルだけで作業が止まりやすくなります。
先に仮タイトルを置いて原稿を書きます。
タイトルに内容を詰め込みすぎる
誰向けなのか、方法、悩み、メリットまで一度に入れると長くなります。
タイトルだけで説明しきれない情報は、サブタイトルに分けて入れます。
仮タイトルを作るチェックリスト
執筆を始める前に確認してください。
□ タイトルだけで本のテーマがわかる
□ 抽象的な言葉だけになっていない
□ 今回の本で扱う範囲が見える
□ 執筆中に内容を入れるか迷ったときの判断基準になる
□ 販売用の最終タイトルを今すぐ完成させようとしていない
□ 原稿完成後に見直す前提になっている
AIに頼めば、タイトル案を大量にだしてくれます。
でも、多すぎても迷うだけなのでこのチェックリストに沿っているものに絞ってみてください。
原稿を書き始めるときに仮タイトルを置き、完成した本を見てから正式タイトルを考える。
そのほうが、本の中身とタイトルがバッチリあいます。
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