「Kindle本を作るのって、何か特別なソフトが必要なんじゃないの?」
「パソコン苦手だし……自信がない…」
ご安心ください!その不安、このページを読んだら消えてなくなりますよ。
実は、Kindle本の原稿は、普段、学校や職場で使い慣れている「Microsoft Word(ワード)」だけで、作れてしまうんです!
「えっ、Wordだけでいいの?」と驚かれる方も多いのですが、本当なんですよ。むしろ、KDP(Kindleダイレクト・パブリッシング)はWordでの入稿を推奨しているほどです。
作業の手順も、実はとってもシンプル。難しいことは何もありませんので一つずつステップを進めていきましょう!
Kindle本をWordで執筆する10STEP
Wordを使って真っ白な状態から入稿用ファイルを仕上げるまでの、基本の10ステップをご紹介します。
STEP1:Wordを立ち上げ、縦書き・横書きを決める
まずはWordを開き「白紙の文書」をクリックして新規ページを表示します。
Wordの用紙サイズや余白などの書式設定は初期設定(デフォルト)のままでOKです。
本の「向き」を決めましょう。
日本語のKindle本は、紙の本と同じように「縦書き」と「横書き」が選べます。
教科書、新聞、雑誌など日本の印刷物の多くは「縦書き」が主流で、ブログやメルマガなどインターネットの世界は「横書き」が主流です。
Amazon Kindleの電子書籍は、全世界のユーザーを対象としているため、縦書き・横書きどちらでも端末に表示させることができます。
■縦書きがおすすめ
小説、エッセイ、ビジネス書など、文章をしっかり読んでほしいテキスト中心の本は、日本の伝統的な縦書きが好まれます。
■横書きがおすすめ
実用書、マニュアル、ノウハウ系、問題集など、英語や数字、画像挿入が多い本は横書きが読みやすいです。
Wordの縦書きは、数字やアルファベットなどの半角文字が縦方向に表示されないため横に倒れます。全角や漢数字を使用するといった工夫が必要です。
⚠️注意②
縦書きと横書きは執筆後に変更可能です。
【設定方法】
Wordのメニューバー「レイアウト」タブ →「文字列の方向」から、お好きな方を選んでください。

STEP2:フォントとフォントサイズを決める
次にフォント(文字の種類)を決めます。Wordに文章を入力する際に、読みやすいフォントやサイズを設定しましょう。Wordの初期設定のフォントスタイルでもOKです。
ここで一つ覚えておいてほしいことがあります。
それは、「読者はKindle本を読む際、好きなフォントや文字サイズに変更できる」ということです。つまり、あなたがどのようなフォントを使っても、読者が使用する端末にそのまま表示されるとは限らないのです。
ですので、あまりフォントの種類を気にする必要はありません。原稿作成段階では、ご自身が執筆していて目が疲れない、読みやすい標準的なフォントを選べば十分です。
■おすすめのフォント
游明朝、游ゴシック、メイリオなどワードの標準フォント
■おすすめのフォントサイズ(例)
本文・・・標準10.5pt
見出し1・・・太字14pt
見出し2・・・太字12pt
見出し3・・・太字10.5Pt
STEP3:本文を入力する
いよいよ執筆開始です。
まずは細かいデザインやレイアウトのことは気にせず、あなたが伝えたい熱い思いを、どんどん文字にしていきましょう。テキストアプリで下書きしたものをWordにコピペしてもOKです。
誤字脱字やレイアウトは後で直せますから、まずは最後まで書き切ることを目標に、楽しみながら書いてくださいね。
改行(段落内改行)と改段落の違い

ワードで文章を入力していくと、文末に「矢印」が表示されます。
丸い矢印(赤)が「改段落」で、キーボードのEnterキーを押します。
下向きの矢印(緑)が「改行」で、キーボードのShiftキーを押しながらEnterキーを押します。
Enterキーで行う「改段落」は文章の区切りとして機能し、段落ごとの書式設定(インデントや行間)が適用されます。一方、Shift+Enterの「改行」は、同じ段落内で見た目だけ改行します。
段落を分けたい(新しい内容に入る、行間を空けたい)なら Enter、同じまとまりの中で改行したいだけなら Shift+Enter を使用します。
本文の字下げ

Wordに入力する際には「字下げ」の設定をしていなくても、キンドルプレビューアーでみると段落の初めの0.5文字が字下げされて見えます。
ハイパーリンクのつけ方

本文中に記載したURLをハイパーリンクとして機能させるには、URLを選択して色を反転させ、
右クリックして「ハイパーリンク」を選択します。

リンク先のURLを確認して、よければ「OK」をクリックします。
STEP4:見出しのスタイルを設定する
本文を書き終えたら、ここからKindleで読みやすくなるように体裁を整えていく大切な作業に入ります。
章や節のタイトル(見出し)に、Wordの「スタイル」という機能を設定します。これをしないと、後で目次を自動で作ることができません。
【設定方法】
1. 見出しにしたい文字(例:「第1章 はじめに」)を選択します。
2. 「ホーム」タブにある「スタイル」ギャラリーから「見出し1」をクリックします。
3. それより小さな見出しには「見出し2」「見出し3」を設定していきます。

STEP5:改ページをする

改ページとは、文章の先頭を新しいページに表示させる設定方法です。
次の新しいページに変えるために、Enterキーを何度も連打して空行で空白を作っていませんか?Kindle本でそれをやると、文章の途中でページが変わって読みにくくなったり、レイアウトが崩れる原因になります。
新しい章に入るときなどは、改ページを使用しましょう。
【設定方法】
ページを変えたい場所にカーソルを置き、「挿入」タブ →「改ページ」をクリックします。これで、どんな端末でもきれいにページが切り替わります。
STEP6:ワードに画像を挿入しよう

【設定方法】
画像を文章の間に挿入するには、メニューの「挿入」から「画像」をクリックします。

パソコンに保存した画像ファイルを選択し、「挿入」をクリックします。画像として取り込めるファイル形式は「JPEG」と「PNG」です。

挿入した画像の上で右クリックして画像の「レイアウトの詳細設定」をします。

「文字列の折り返し」タブで「上下」または「行内」を選び、文と文の間に画像を挿入し、最後に「OK」をクリックします。
※上下の場合、位置はページの「中央揃え」に配置。
※行内の場合、左寄せ、または中央寄せに配置。
挿入した画像の配置設定は、特別な意図がない限り「行内」にしておくのが、レイアウト崩れを防ぐ一番安全な方法です。
STEP7:目次ページを作る

STEP4で「見出しスタイル」をきちんと設定していれば、目次は一瞬で完成します。手入力で目次を作る必要はありません。
Kindle本では、目次をクリックしてそのページに飛べる「ハイパーリンク」機能が必須です。Wordには、目次の自動作成の機能が付いています。目次がリンクとして機能するため、クリックすると読者が読みたい章やページに直接移動できます。
【設定方法】
目次を入れたいページにカーソルを置き、「参考資料」タブ →「目次」→「自動作成の目次」を選びます。
詳しい設定方法は、「Kindle本の目次の作り方(Word編)」をご覧ください。
STEP8:ワードで校閲する

原稿ができたら、「校閲(チェック)」です。
自分でチェックしていると、どうしても思い込みで間違いを見落としがちです。Wordの優秀なチェック機能を使いましょう。
文章が書きあがったら、Wordの機能である「校閲」を利用して、誤字脱字や英語のスペルミス、日本語のおかしいところをチェックします。
ただし、すべての間違い探しをWordの校閲機能にゆだねるのではなく、必ず自分で文章を声に出して2~3度音読しミスを見つけて修正してください。
Wordには「読み上げ機能」がありますので、それを使うのも非常に有効です。耳で聞いてチェックすると目視では気づかなかった不自然な表現に気づけます。
メニューの「校閲」から「スペルチェックと文章校正」をクリックすると、画面右側に文章中のミスがあった単語が表示されます。
【設定方法】
「校閲」タブ →「スペルチェックと文章校正」をクリックすると、Wordが誤字脱字の可能性がある箇所を教えてくれます。
STEP9:最終仕上げ
いよいよ、原稿の最終仕上げに入ります。
次の項目に注意して、アップロードの準備をしましょう。
変更履歴をオフにする

完成した原稿をWordファイル(DOC/DOCX 形式)でアップロードする前には、必ず「変更履歴」をオフにしましょう。
「変更履歴」をオフにするには「校閲」をクリックして、「シンプルな変更履歴/…」をクリックする方法と、「変更履歴/コメントなし」を選ぶ方法があります。
ファイル名は英文字に変更する

Word で作成したファイルはDOC/DOCX 形式で保存します。ファイル名を日本語にしている場合は、バグ防止のため、アルファベット(英文字表記)に変更してください。
誤)きぎょうダマシイ.docx
正)kigyoudamashii.docx
STEP10:プレビューアーで確認する

完成した電子書籍をデスクトップアプリの「Kindle Previewer」で最終確認しましょう。
「Kindle Previewer」では、あなたの電子書籍が読者のKindle端末やタブレット、スマホで正しく表示されるか、不具合を発見することができます。
デスクトップアプリの「Kindle Previewer」はこちらのページからダウンロードが可能です。

「今すぐダウンロード」をクリックしてください。
執筆がはかどる!ワードの効率化テクニック2選
最後に、執筆作業を少し楽にするWordの便利な機能を2つお教えしますね。
効率化1:ナビゲーションウィンドウを表示

Wordのメニューから「表示」>「ナビゲーションウインドウ」にチェックを入れます。
画面左側に表示される「ナビゲーションウインドウ」には、設定した見出しが一覧で表示されるので目次の確認ができます。表示された見出しをクリックすると、本文中の見出しに移動できます。
効率化2:「編集記号」を表示

「あれ? なぜかここだけ変な空白が空いてる!?」
「このページ、改ページしたっけ?」と作業に迷う時は、「編集記号」をオンにして隠れているマークを表示させることができます。
「ホーム」タブにある、2つの矢印が曲がったようなマークをクリックすると、普段は見えない「スペース(空白文字)」や「タブ」、「改行マーク」などが見えるようになります。
これらを表示させておくと、不要な空白や間違った改行を見つけやすくなり、レイアウト崩れの原因を未然に防ぐことができます。
まとめ
「WordでKindle本を作る」って、想像していたよりもずっとシンプルだったのではないでしょうか?
いつも使っているWordの機能を少し意識して使うだけで、素敵なKindle本の原稿は作れます。逆に、Wordのこだわった機能(グラフ作成や図とテキストの回り込みなど)はキンドルフォーマットに反映されません。
不安は横に置いておいて、まずはWordを開いて最初の一文字を打ち込むところから始めてみてくださいね。あなたの本が形になるのを、心から応援しています!


